日本製紙連合会のひとりはしみじみとした口調でこう語る。「チリ紙交換業者や古紙問屋が儲かるときはわれわれの業界も儲かるけど、彼らがだめになるときはわれわれも儲からんのです。われわれだって業者が潰れるほど買い叩く気はありませんよ。彼らが潰れたら、われわれも困るのだから」そしてこうつけ加えた。「古紙相場が下がるとマスコミはチリ紙交換業者がたいへんだ、と騒ぎ立てる。しかし、それよりたいへんなのはチップ業者ですよ。輸入チップがあまり安いものだから、彼らの経営は四苦八苦の状態で、明日倒産してもおかしくないような状況なんです」静岡県のある産業廃棄物最終処分業者は語る。「ウチは建設廃材の埋め立てを中心とする安定型の処分場を持ってますが、持ち込まれるものはおもにカワラ、壁、コンクリート、石膏ボードなどです。柱などの木材は持ち込んではならないんです。そこで解体業者は柱をチップ屋に持ち込むのですが、その処分料は一立法メートル当たり五〇〇円です」つまりチップ屋は廃屋となった家の柱を原料として購入するのではなく、産業廃棄物としてカネを徴収して引き取っているわけだ。ここでは逆有償などずっと前から行われているのである。これがチリ紙交換に代表される紙リサイクルの現状なのである。