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急成長のGAPの弟ブランドって?

アメリカの大手アパレルメーカーのGAPは、ごく平均的なアメリカ人家庭に、質のよい衣服を提供してきた。オーソドックスなウールのセーターから、かわいいベビー服まで、ちょっと気のきいたファッションを楽しむのにふさわしい、ラインナップだった。そのGAPが、新しい販売戦略をたて、別の小売りチェーンを設立したのは1994年のこと。それまでの高級商店街への出店から方向を転換、郊外のショッピングモールなどに、まるでスーパーマーケットのような大型店をオープンしたのだ。ここであつかう商品は「オールドーネイビー」と名づけられた、低価格の普段着が中心。たとえば、Tシャツやシンプルなワンピース、ウェストを紐でしばるパンツなど、商品の8割が30ドル以下。低価格にするために、ベーシックなデザイン、ポリエステル混紡などが多く、カラフルで楽しいファッションがメインになった。店のつくりがスーパーマーケット風なら、商品展示も食品売り場さながら。肉のようにパックされたシャツやら、冷凍ケースのような棚にならんだスウェットシャツ……といった調子だ。さらに、店内にはリズミカルなメロディが流され、スキップするような足どりで棚から棚へとめぐり歩けば、「今日のお買い得品」のポロシャツのワゴンがあったりもする。この商法が大当たり。普段着にはちょうどいい丈夫で手ごろな値段、選択の幅もひろいとなれば人気はウナギのぼり。5年目には400店舗を超すまでの急成長を見せることになった。先行の本家GAPチェーンは1136店舗あって、数の上だけで見ればまだまだだが、店舗数の増加率だけで比べると、GAP7.6パーセントに対して、オールド・ネイビーは37.4パーセントとケタちがい。従来の固定客を弟ブランドに奪われそうな情勢である。ただ、アメリカ国内での評価は「競合他社に客を奪われたのよりずっといい」と、GAP本社の株価もオールド・ネイビーなみにウナギのぼりなのだとか。