再生品を使わなくては……「こちらは、毎度おなじみのちり紙交換です。ご家庭でご不要となりました古新聞、古雑誌、段ボールをちり紙と交換いたします」。現在、では、絶滅種?に数えられる日本のちり紙交換は、市場原理による故紙回収のしくみでした。世界でもとりわけユニークなしくみです。灰まで、すべてを資源として扱う商人がいた江戸時代があったからこそのしくみかもしれません。ちり紙交換が故紙回収をしていた時代、市場に故紙がだぶつくと、値が下がるので回収業者が減りました。焼き芋屋さんなどに商売替えするのです。結果的にごみとして焼却される故紙が増えるので、市場のだぶつきがなくなり、また回収業者が回収を始めます。このような自然のバランスで故紙の回収が決まっていました。そのあと、最終処分場の逼迫が明らかになり、容器包装リサイクル法もでき、「ごみを減らす」「すべてを資源に」という流れになりました。市場の需給状況に関係なく、行政が故紙を回収するケースが増え、紙のリサイクル率もかつての50%から60%にアップしました。日本の紙の消費量は約300万tですから、以前に比べて300万tの故紙が追加で回収されるようになったのです。故紙の「入口」が大きくなってきたいま、みんなで取り組むべき課題は「出口」をどう広げていくかです。いくら故紙を回収しても、リサイクルして作った紙を使わないことには、リサイクル(ふたたび回る)の循環が止まってしまうからです。