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長い髪をおどろに振り乱す

東京郊外で、ある暗い夜、歩いていたら小さな神社の前に出た。へえ、こんなところに神社があるのかと思って境内のほうをのぞいたら、社の近くで、なにやら白いものがうごめいている。何だ?と思ってよく見てみたら、なんとこれが丑の刻参りの女性だったのに仰天した。白装束を身につけて、ご神木にワラ人形をクギで打ちつけている。「うひゃあ」という感じで逃げ出して駅のほうまで走っていった。よく、怪談映画などで、後ろのほうから、「見〜た〜な〜」といって長い髪をおどろに振り乱して追いかけてくるシーンがあるが、さすがにそういうこともなく、無事駅の灯りが見えたときには本当にホッとした。現代でもまだ、あのように人を呪うという行為は残っているのだなぁとしみじみ感じいったことであった。そういえば、『ニクイ男、イヤな上司の呪い方教えます』という呪い術の本(この本のなかには、上司をハゲさせる呪いの方法も記されている)を書いて評判になった稗田・オン・まゆらさんという黒魔術師もいる。案外、呪いは若い女の子の間でポピュラーなのか?ところで、人を呪っている人間が髪を振り乱しているのは、単に怪奇なムードを出すための演出というわけではない。
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